レクイエム 1 音楽か 哲学か ヴァイオリンを捨てた ギリシア哲学研究者
2021/12/16 Updated
青春時代、ヴァイオリンか哲学かの選択で懊悩し、結局哲学の方を選んだひとりの研究者が昨年暮れに亡くなっていた。
縁あって、その方も所属する大学の研究室に嘱託の研究員として2年間在籍し、短い間ではあったが親しく接する機会を得たことに、いま改めて感謝したい。
学報のバックナンバーの「音楽と私」と題する短いエッセイに目が留まり、ざっくばらんに質問してみたことがあった。ヴァイオリニストにもハイフェッツにシゲティ、フランチェスカッティといろいろなタイプがありますが、先生はどのような演奏家がお好きですかと。
かえってきた答えは意外にもダヴィッド・オイストラフだった。柔らかな物腰、垢抜けした容貌と人間としての気品などから、フランチェスカッティ辺りの名が挙がるものと思っていた。「オイストラフは、息子のイーゴリもいますが、私は父親のダヴィッドの方が好きです」と答えられたにこやかな笑顔が今も脳裏に焼き付く。ただただ懐かしくもう一度お会いしたい。
任期満了の別れ際。先生は、月愛三昧と揮毫して下さった。縞爺しまひとみは母校に戻って研究を続けた後、文部教官に就任。霞が関でも一時期、審議会の健全育成、文化財、有害情報対策等の青少年対策に従事した。
※ 2017年12月16日の 七回忌 前に追記。
M先生(1935.8.6 - 2011.12.16)
M先生の水茎 (1993年8月22日消印)
アカデミーのソクラテスとプラトン像(2012.9.26)
人類最高の美術作品 ミケランジェロ ダヴィデ像
Michelangelo David Galleria dell'Accademia
Aphrodite 愛と美と性の女神, 生殖と豊穣の女神 アテネ
Statue of a Nereid アテネ 国立考古学博物館
2012年12月16日の 一周忌に 更新
2017年12月16日 七回忌
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