しまひとみの映画鑑賞 1 「きっと忘れない」
“With Honors” 邦題「きっと忘れない」
He graduated with honors. モンティ・ケスラーは「優」でハーバードを卒業した。
指導教授にもらう「優等賞」ではなく、人生の師匠サイモンから贈られた「人としての優等証書」を胸に抱いて。
優等生として卒業し、良い地位を占め、社会にも貢献したいと考えるモンティ。
しかし思わぬ形でのサイモンとの出会いにより、彼に導かれつつ、共に卒論の制作に励む過程を通じて、心の声に従い、何が真実か自分の目と耳で見極めながら生きることの大切さを身を以て学ぶことになる。
人間とは何か? 人間であることの「真の証し」は何処に存するのか? という問いに見事に答えた傑作だと思う。
タイトルを「誇りをもって」とする映画評も見られるが、その方が全然よい。
サイモンはハーバードの構内に棲みついたホームレスだが、決してただの物もらいではない。彼がもつ人としての矜持がモンティにも次第に乗り移ってゆく様は、「教育」という営為そのものを象徴的に暗示している。
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映画に限らず、このような素晴らしい作品と数多く出会って心を養い、寛容で慈悲深く、豊かで温かい内面性を培った人のことを美しい魂の持ち主、真に教養ある人というのだとシマフクロウの縞瞳爺さんは申しております。 なにせ梟言葉なもので翻訳者が必要であります。 翻訳はわたくし しまひとみ が、あいつとめます。
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